十日祭とグリーフケア

今日は、ご信者さんが亡くなられて二十日目のお祭り、二十日祭(はつかさい)を教会で仕えさせていただきました。

金光教では、亡くなられて五十日目までは新たに御霊さまとなられた方の修行期間として捉え、十日ごとにお祭りを仕えさせていただきます。

近年は親族が遠いところに住んでいてなかなか集まれないなどの理由から、十日祭はご葬儀の後すぐに仕えさせていただいたり、二十日祭、三十日祭、四十日祭は家族だけで家でするので、教会にはで五十日祭・合祀(ごうし)祭の時だけ頼まれる、というところも増えてきています。

それぞれのご家族がしっかり御霊さまを祈れる形でさせていただくのが一番だと思うので、それぞれのご家族の状況に合わせてさせていただくのが良いと思いますが、

この十日ごとにお祭りさせていただくというのは、遺族の方々の気持ちを整えていくための、大きな役割をもっているんだと近年強く思うようになってきました。

グリーフケアという言葉を最近研修で聞かせていただきましたが、死別というとても大きな喪失体験をされた方は、大きなグリーフ(日本語では悲壮などの感情)を抱えます。

それはすぐになくなったりするものではなく、何度もグリーフの状況に行ったり来たりして、そのグリーフを少しずつ、受け入れて生きていくことになるのだそう。

それを支援していくのがグリーフケアであるけれども、それがこの十日ごとのお祭りにもあてはまっていくのではないかと感じています。(というか、ご遺族にとってそうあっていただけるようにしていくのが宗教者の大切な役目でもあるのかもしれません)

今日は、祭典後に故人の思い出話がよく出てきました。

生前はこうだったよ、

こんなこともあったんですね、

そういえば、亡くなったご先祖さまもこんなことがあったよ、

笑いや驚きの声が漏れる、そんな心地よい時間でした。

それらを語る中で、語る人自身も気持ちの整理を少しづつつけていける、そしてその様子を見て御霊さまも安心される。

そう考えると、亡くなられてから十日ごとのお祭りというのは、とても大切なものだなあ、と改めて思わせていただきました👏

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